P4からかなり待たされたペルソナの最新ナンバリングタイトル。
それまでに培った携帯機版などのノウハウも感じられる、内容・出来共によく詰められた作品でした。

ストーリー進行やシステムの骨格はP3以降の系統のままブラッシュアップ。
今回はシナリオにも力が入れられていることがよく分かり、終盤で独立していたかのような部分が絡み合っていたと分かるのはお見事。

移動と戦闘はシームレスになりテンポが向上。シンボルエンカウント方式になり、カバーアクションからの先制攻撃が基本に。
これのおかげで漫然と敵に接触→戦闘にならず、戦闘前にメリハリが生まれました。それだけにカバーのない長い通路などでの唐突な敵との遭遇は勘弁して欲しい。
戦闘システムは従来通り弱点を突く形式ですが、今回1more取ったら別キャラへ行動の譲渡が可能。
SP消費が偏りがちな主人公への負担を仲間へ上手く（そして無駄に行動ターン消費せず）分散させることが可能になりました。
とはいえ、SP回復手段の確立や主人公のペルソナが充実すれば、1ターンキルを目指さない限りは出番が減ります。味方にバトンタッチ系のスキルを持つのが一人しかいないのが残念。
今回、通常攻撃に銃撃が追加されましたが、1発の威力が低いので完全に弱点狙い用になってるのが残念。
補給出来ない弾薬を考えなければ、1ターン限りのダメージとしてはアリですが……まぁ撃ち尽くすようなプレイをする人はそういないでしょう。

ペルソナというと個性の強いキャラクターですが、今回もその点はクリア。
ただ、仲間の参入時期などは過去作通りなので、平等にスポット当てる為にも中盤までには全員揃ってほしいところ。
コミュからコープに名前を変え、過去作よりコープ報酬の恩恵が更に大きくなりました。

音響。BGMはアシッドジャズ系にジャンルが変わりましたが、いつもどおり良い感じ。
早くサウンドトラックのアナウンスが欲しいところ。

細かい不満点まとめ。
ペルソナ3以降のシリーズとしてUIは相変わらずハイセンス。しかし移動だけアナログスティック、他操作は十字キーという操作系統の混在には閉口。操作にはやがて慣れますが、こういう分け方はよろしくない。
戦闘中に戦闘・アイテム・ペルソナ等のコマンドを4ボタンに割り振ったなら、会話選択もそういう風にすればよかった。選択肢の操作ミスを恐れて十字キーを採用したのが理由なら。
あと、SEに尖った音が多く、音声ボリュームが小さい為、ボリューム調整に苦労しました。
プレイヤーのサウンド環境は昔より多様化してるんだし、さすがに音声・BGM・SEの個別音量設定くらいは必須。
他にもTVの音声機器をサラウンド設定にしてるのに、音声のみ中心に寄りすぎてて音が不自然。音声再生中のBGMの小音量化も個人的には好きじゃないから設定欲しかったなぁ……この辺は本当細かい部分の不満。